@article{oai:nfu.repo.nii.ac.jp:00001771, author = {服部, 裕子 and Hattori, Yuko}, journal = {現代と文化 : 日本福祉大学研究紀要, Journal of culture in our time}, month = {Sep}, note = {本稿で取り上げる丹羽文雄の『少国民版 ソロモン海戦』は,丹羽の従軍体験を表した小説『海戦』の児童版である。本稿では,まず当時の状況を踏まえ,原作となる小説『海戦』の作品世界を分析したところ,たしかに,この作品は日本海軍の華々しい功績を記したものに違いないが,言論統制下でありながら,可能な限り自己に忠実に戦争の実相,戦争のもたらす悲劇を表した,特筆すべき作品として評価できることが明らかになった.次に,『少国民版 ソロモン海戦』と原作『海戦』とを比較すると,子ども読者に配慮して,わかりやすい表現に,興味を持ちやすい内容に書き換えられたが,死のイメージが大幅に緩和され,日本海軍の完全勝利の物語となっていることが明らかになった.原作が十分に生かされなかった面もあるが,子ども読者に軍人精神を植え付けるような作品にはならなかった.この点で,この作品の存在意義は大きい.『少国民版 ソロモン海戦』は,原作『海戦』と同様に,戦時下の注目すべき作品の一つに数えられるのではないか.}, pages = {63--75}, title = {丹羽文雄の『少国民版 ソロモン海戦』論─原作との比較検討を中心に─}, volume = {130}, year = {2014}, yomi = {ハットリ, ユウコ} }