@article{oai:nfu.repo.nii.ac.jp:00003028, author = {福田, 静夫 and FUKUTA, Shizuo}, journal = {現代と文化 : 日本福祉大学研究紀要, Journal of Culture in our Time}, month = {Mar}, note = {ヘーゲルのベルン期に,ヘルダーリンの呼び掛けで,ヘーゲル,シェリングのフランス革命の影響下での哲学的な共同が始まる.シェリングは,フランス革命に積極的に反応するフィヒテの下で,宗教研究から哲学研究に踏み出すが,その「自我」の原理化を構想したとき,既にフィヒテははるかに先を歩いていた.フィヒテは,カント的な「啓蒙」哲学の徹底を期して,フランス革命のなかで産み出された九三年のジャコバン「憲法」に対応する「人間」の自然的権利を担保する「思想の自由」を「ヨーロッパの君主」から「返還」するように要求し,フランス革命のドイツ的必然性を明らかにし,フランス革命が開き出す巨大な「人間の尊厳」の理念を先取り的に総括する.そのなかでフィヒテは,ドイツの「社会国家」構想を予感し,ヘーゲルたちの「神の国」理念を先取りした形になり,そこにまた新しい「知識学」としての哲学構想を着想することになる.今回の論述には,フィヒテのフランス革命への先駆的な応答を重点にしているが,そこにはドイツ古典哲学へのフランス革命からの影響を無視する最近のヘーゲル研究の国際的動向に対する批判的な再検討の意味を含ませている.この後シェリングは,さらにフィヒテによって哲学の絶対性原理として「生命」をすえるヒントを与えられたことで,独自な哲学構想に向かい,ヘーゲルは,フランス革命のジャコバン的な頂点の転換のなかで,フィヒテ,シェリング,ヘルダーリンなどのそれぞれの哲学的な動向を主体的に受けとめて,「神の存在論的証明」の課題を正面から受けとめることで,カントに始まるドイツ哲学革命の世界史的な頂点を目指すことになるが,そのそれぞれの哲学的分界において,共同の「神の国」理念は,それぞれの哲学体系となって実現していくことになる.この過程の検証が次回の本稿の課題である.}, pages = {15--37}, title = {「神の国」の理念とベルン期のヘーゲル(中)}, volume = {137}, year = {2018}, yomi = {フクタ, シズオ} }